「恋ヶ窪駅東口」開設に向けて、最大のネックになっているのが「コスト問題」です。
鉄道事業者側は、自治体からの要求で「駅」や「改札口」を開設する際には「請願駅」と呼び、開設のためのイニシャルコストとランニングコストは「自治体負担」というスタンスを取っているようです。
●イニシャルコストは1.3億円+α、ネックはランニングコスト
「恋ヶ窪駅東口」開設に向けたイニシャルコストについては、過去の市議会答弁で「自動改札機3台と、自動券売機3台で約1億3千万円」とあり、それに加えて駅舎の改修費がかかりますが、現在の市積立金「約120億円」をベースに考えれば十分に拠出可能な額だと考えます。またバリアフリー基本構想の策定で国や都からの財源可能性も出てくると思われます。(※下記写真参照)
一方で懸念されているのはランニングコスト、いわゆる「駅員配置」による「人件費」が毎年かかってくる問題です。
例えば駅員1名を配置することになれば、毎年1000万円前後の負担がかかってきます。
しかも本来であれば、鉄道事業者が責任を持つべき「駅員」の「人件費」を地元自治体が「税金」で負担し続けるという構図は、間違っているわけではありませんが、適切かどうかということについては問われてくると思います。
●「無人改札口」を採用する駅は多数
・・ということから、このランニングコスト問題をどう解決すべきか、という事を考えてきました。
そして3月の市議会・予算特別委員会で「近隣市の駅で『無人改札口』を採用している駅はどこにあるのか」という資料請求を行い、提出された資料を確認したところ、多くの駅で「無人改札口」を採用している事実が明らかになりました。(※下記資料参照)
※下記資料は市議会資料「都内における無人改札口について」より
この資料によるとJRも西武鉄道も多数の駅で「無人改札口」を採用していますが、私はこの資料を基に西武鉄道の「無人改札口」を視察しました。
「一橋学園駅」「久米川駅」「秋津駅」を視察したところ、「秋津駅北口」の「無人改札口」を前にして非常に驚きました。
「秋津駅北口」駅前は、両サイドに「駐輪場」が整備されており、正面には低層の住宅街が広がっていましたが、まさに「恋ヶ窪駅東側」と瓜二つではありませんか。(※下記写真参照)
※下記写真は「秋津駅北口の風景」
早速、「秋津駅南口」の駅員さんに話しを伺ったところ「1990年に北口が無人改札口として開設された」との事。
しかも「無人改札口による問題はありますか」と尋ねたところ「乗り換えの際に間違えて北口に降りてしまう方がいる」「降りる時に清算が必要な際には南口に来てもらうことになる」程度で、「北口」が開設されてから30年近く経過する中で、問題なく稼働しているとのことでした。
●市は「研究する」と答弁、本気度が問われる
こうしたことを踏まえ、私は6月市議会・一般質問で「恋ヶ窪駅東口の開設に向けて、秋津駅北口のような無人改札口の開設を検討すべきだ」と質問。
市は「ご紹介いただいた事例を参考とさせていただき、研究させていただきたい」と答弁しましたが、市の本気度が問われてくると思います。
①バリアフリー基本構想の整備と②無人改札口の提案で、早期に東口を開設させられるよう、取り組んでまいります。
※【恋ヶ窪駅の東口開設に向けて、バリアフリー基本構想と無人改札口で打開を】シリーズは今号で終了です。
恋ヶ窪駅東口開設問題。
— 幸野おさむ (@osamukono0901) 2018年6月6日
恋ヶ窪駅東側に6月~KOCO・ジャムが開所。生活介護・GH・短期入所・障害者基幹相談支援センター等、通所・泊り事業が中心。恋ヶ窪駅からのアクセスはバリアフリー化されておらず。「秋津駅北口のように無人改札口で開設できないか」と質問。市「参考にして研究する」と答弁☝🏻 pic.twitter.com/ucWujJsdYu
ちなみにH28年度末時点で「3千人/日以上の旅客施設のある市町村の約半数(268/613)がバリアフリー基本構想を作成」しています。
— 幸野おさむ (@osamukono0901) 2018年6月6日
市内の駅「国分寺駅・約20万人/日」「西国分寺駅・約3万人/日」「恋ヶ窪駅・約1万人」と、3駅とも「3千人/日」を超えており、バリアフリー基本構想がないことが問題☝🏻 pic.twitter.com/Otmjudgijh