5月16日の一般質問では、井澤市長が国分寺市の重要な課題だと主張している「公共施設等マネジメント」=「公共施設等総合管理計画」の問題についても質しました。
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●前提条件が崩壊している大大大問題の「公共施設等総合管理計画」
公共施設等マネジメントについては、井澤市長の「念頭にあたって」のあいさつや、2017年度の「施政方針」において、市の重要な課題として提起しています。
確かに「施政方針」で述べられているように「計画的かつ効率的効果的に公共施設等の維持・更新を進めていくことが必要」ということについての異論はありません。私自身も、そのために力を尽くしていきたいと考えます。
しかし、後段で述べられている「平成27年度には『国分寺市公共施設等総合管理計画』を策定しました。今年度はその具現化に向け、引き続き『公共施設適正再配置計画』及び『個別施設計画』の策定に取り組み、公共施設等マネジメントの一層の推進を図ってまいります」については、「市民生活を支える」という観点から考えて、大大大問題の内容になっておりますので、到底賛同できるものではありません。
今号からはその中身を中心とした【前提条件が崩壊している国分寺市公共施設等総合管理計画=公共施設等マネジメントを問うシリーズ】を書いていきたいと思います。
何が大問題なのか。2015年2月に策定された公共施設等マネジメントの大本の計画である「公共施設等総合管理計画」(以下:総合管理計画)の最大の問題点は何か。
それは総合管理計画P14に記載されている「市の公共施設等の維持・更新を考える上での課題」の中で「すべての公共施設等の修繕・更新を行うことは難しい状況です(現在の公共施設を、そのままの配置状況で、すべて更新することは不可能です)」としていることです。(※下記資料参照)
※下記資料は「国分寺市公共施設等総合管理計画」P14「市の公共施設等の維持・更新を考える上での課題」より抜粋(赤線は幸野が加筆)
そのうえで、総合管理計画P17「基本的考え方2」において「公共施設の更新時においては複合化や多機能化を原則とします」として、公共施設の削減・統廃合を進めようとしていることです。(※下記資料参照)
※下記資料は「国分寺市公共施設等総合管理計画」P17「基本的考え方・戦略と基本目標」より抜粋(赤線は幸野が加筆)
ということで、国分寺市はこの「総合管理計画」によって、現存している「すべての公共施設の維持・更新ができない」ということを強調し、「削減・統廃合することを原則」とすることを掲げたのです。
これはそれぞれの施設を利用されている市民の方々にとって重大な問題であることは言うまでもありません。
しかも、それだけの問題にとどまりません。実はこのことは「現存しているすべての公共施設」の問題だけにとどまらないのです。
児童数や人口の増加等によって、今現在不足して増設が求められている「保育園や学童保育所などの子育て支援施設」、「学校教室・校庭などの学校関係施設」「スポーツ施設」「公園・プレイステーション等」「高齢者施設」「障害者施設」「社会教育施設」「自転車駐輪場」などなど・・についても、計画上現存している「すべての公共施設の維持・更新ができない」としていることが新規の公共施設についても「増やすことができない」という大きな縛りになっています。
「学童保育所」や「学校の普通教室」などについては、市議会での徹底した論戦によって、一部増設に踏み切らせることが出来ましたが、しかし「増設規模」については、あくまでも「平屋建て」にこだわるなど、極めて抑制的な対応になってしまっています。
したがって、「総合管理計画」は、まさに今後の国分寺市の公共施設全般にわたる、市の対応・方針を決定づける重要な計画になっているのです。
だからこそ、この「総合管理計画」の中身について、全面的に転換・変更させなければならないと考えるのです。
●総合管理計画の前提条件は誤算と誤認だらけ
私の一般質問では、この「総合管理計画」の「前提条件」が破たんしているのではないか、という切り口で質問しました。
「総合管理計画」では「公共施設等を取り巻く現状と課題」として、いくつかの「前提条件」をポイントとして挙げています。
そのポイントの一つ一つが、どれもこれも誤算と誤認だらけではないか、という角度での質問です。
※過去の関連する「ここ幸!」記事は↓コチラ
「国分寺市スポーツ推進計画」について|国分寺市 https://t.co/syx1brq9Bv
— 幸野おさむ (@osamukono0901) 2017年4月15日
市の公共スポーツ施設の印象の設問で「充足していない」は49%、「交通アクセスが悪い」は41.9%・・なのに、スポーツ施設の拡充にも取り組まず、市民プールをはじめ・・統廃合ありき?
第7小学校の敷地内に学童保育所を整備する予算が計上!
— 幸野おさむ (@osamukono0901) 2017年3月10日
定員は60名で、また平屋建て。
「本多学童保育所・児童館の建て替えは?」と質したところ、先送り。
2階建てにして、全児童が移転できれば、本多学童保育所・児童館も建て替えたり、別の用途に活用できるのに。これが公共施設マネジメント
市の公共施設等総合管理計画の期間は 10年間です。
— 幸野おさむ (@osamukono0901) 2017年3月9日
井澤市長は「今後10年間、人口は増加する見通し」と述べています。
今、保育園、学童保育所、教室、特別養護老人ホーム、障害者のグループホームなどなど、どの施設も不足は深刻です。
国分寺駅北口再開発の目途が立つ中、早急に対応が必要。 https://t.co/O4eFEeuv5I