●衝撃的な結果、現職・井澤市長31,518(自民・公明推薦)、新人・樋口候補21,336(野党5党推薦)
7月2日投開票で行われた国分寺市長選挙の結果について、それぞれの方々の、様々な受け止めはあると思いますが、私自身の率直な感想としては「衝撃的な結果」という言葉に尽きるものでした。
何が「衝撃的」なのかというと、4年前や8年前に比べ、今回はもっと「競る」のではないか、と予想していたのに、実際には「1万票差」というかなり「距離のある結果」だったからです。
今回の選挙は、「共謀罪の強行採決」や「森友・加計疑惑隠し」などに加え、自民党国会議員の「選挙中の失態・失言」が相次ぎ、安倍政権や自民党に対する批判が拡がる中での選挙でした。
また、同日に行われた都議会議員選挙においても、「都議会自民党」の悪弊が暴露され、都内全域で自民党の候補が「歴史的な大敗」を喫し、国分寺市・国立市の「北多摩二区」においても「2人区」で、自民党の候補が落選する中での選挙でした。
ご存じのように、現職・井澤市長は自民党の元市議会議員であり、今回の選挙においても自民党と公明党の推薦を受けている候補です。
すなわち、現職・井澤市長陣営には紛れもなく逆風が吹いていたはずの選挙だったのです。
一方で、対立候補である新人・樋口候補は、国分寺市長選挙史上、初めて成立した「野党5党の統一候補」でした。
これらのことを総合して考えると、今回の結果について、「1万票差」というのは、あまりにも「票差」が離されてしまったのではないか、と率直に思ってしまう結果なのです。
●国分寺市民には浸透しきれなかった野党共闘の「枠組み」と、対決「構図」
しかし、よくよく考えてみると、前述したような中身というのは、あくまでも「国政」と「都政」における「自民党への批判」であって、「国分寺市政」への批判ではありません。
また「野党5党の統一候補」というのも、「生活者ネットワーク」は別にしても、残りの4党「民進・共産・社民・自由」については、国政において「安全保障関連法(=戦争法)」を廃止することを軸にした「野党共闘」であって、過去の市政において明確に「共闘」してきた事実があるわけではありません。
それでも「市民連合@国分寺」などの市民団体とともに毎月行ってきた国分寺駅南口における「共同行動」や、「国分寺まつりの出店拒否問題」での市議11名連名での「要望書提出」など、国分寺市内において、これまでにはない取り組みが継続されて実施されてきたことも事実です。
したがって、今回の市長選挙においても、私たちはこの前提に立って「野党共闘の枠組み」を追求してきました。
そして「野党5党の統一候補」を擁立したうえで、「自民党・公明党」対「野党5党」の争いという「構図」を打ち出して、選挙に挑みました。
ところが、本来であればこの「野党共闘」によって「1+1=2以上」の効果をもたらして、肉薄しなければならない結果が求められていたにもかかわらず、「1万票差」という大差をつけられる結果になってしまったのです。
これは、この「野党共闘」の「枠組み」というものが、今回の「国分寺市長選挙」において、国分寺市民にとっての「投票先」として、浸透しきれなかった結果だと思われます。
なぜ浸透しきれなかったのか・・・その分析や総括は今後行われると思います。
自由党の渡辺浩一郎衆院予定候補が、冷静に国分寺市長選の共闘候補の敗因を分析し、今後の国政選挙の課題を考察しています。https://t.co/IcihFOoO4f pic.twitter.com/Xe8cHaXUnf
— 衆議院・東京19区 西東京小平国分寺 (@TOKYO19ku) 2017年7月4日
●市政における「問題点」や「具体的な政策」は語られず、私自身の決意も実らず
私自身としては、正直言って、今回の市長選挙にかける情熱はだれよりも強いものを持っておりました。
しかし、その情熱を十分に活かせる選挙であったかと問われれば、答えは「NO」です。
なぜならば、井澤市政におけるこの4年間において、市議会内外で全力で追及して、発信してきた「市政」における「問題点」や「対決点」、そして井澤市政に代わる「市民的な政策」について、ほとんど語られることがないまま今回の選挙が終焉してしまったからです。
その理由は、一つに①「候補者の決定」が「遅れた」ことです。候補者が決定したのはわずか1カ月前です。そのことにより、市民に対して市政を語る時間があまりにも不足していたと思います。
二つ目として②「候補者の選考」で「元副市長」を「擁立」したことです。樋口氏は現井澤市長と前星野市長の下で「副市長」を務めていました。したがって二人の右腕として一緒に市政を推進してきた方なのです。このことにより、現井澤市政や前星野市政の時代に強行されてきた「負の市政」は、ほとんど語られませんでした。結果的に、市民的に「何が問題なのか」「何が争点なのか」が見えづらかったと感じています。
三つ目として③「野党共闘候補」の「政策の具体性」が乏しかったことです。確かに政策協定によって政策的な理念で「一致」は出来ましたが、具体的なところでの「政策」については、各党と候補者の政策上の違いなどによって、「具体性を欠く」政策になってしまったのではないでしょうか。これも①時間が不足していたことが密接に関係しています。
私自身としては、過去4年間だけでなく、それ以前から、特に②の現市政や前市政の、反市民的な「問題点」や「争点」を必死で追及して明らかにしてきたつもりです。
また③の現市政の「反市民的な政策」に代わる市民の立場に立った「市民的で具体的な政策」についても、これまでになく練り上げて提案してきたつもりです。
そして①についても、昨年末時点で「私自身の決意」を固め、提案もしてきました。
にも関らず、今回の市長選挙で、これらのことについて、ほとんど市民に問われないまま終焉してしまったことについて、大きな失望を抱いているというのが実際のところです。
現市政の「問題点」や、それに代わる「市民的な政策」が縦横に語られることに加えて、枠組みとしての「野党共闘」が実現してこそ、市政は変えられたのではないか・・・・そんな思いを抱いているのが本音です。
※過去のブログ「ここ幸!」記事は↓コチラ
●市政における野党共闘の加速と、市民的で具体的な政策の一致を!
・・・ということで、私なりの分析と、私自身の率直な思いをつづらせていただきました。
今後、様々な場面で反省や総括が行われることになるでしょう。私自身の姿勢や行動も問われると思います。
今回の市長選挙のプロセス・結果について、ぜひ皆様のご意見をお寄せください。
引き続き、一市議会議員として全力で頑張りたいと思います。