国分寺駅北口再開発事業に多額の税金が投資されてきた一方で、市内に存在するJR「西国分寺駅」や西武「恋ヶ窪駅」におけるバリアフリーの整備が遅れています。
とりわけ、利用者にとって不便になっているのが両駅の「東口改札口」が存在しないことです。
「西国分寺駅」については、府中街道より西側にお住まいの方は、南北自由通路も含め、改札口までのバリアフリーは一定整備されています。
しかし府中街道を挟んで東側にお住まいの方にとっては、府中街道を横断して改札口にたどり着くまでに様々なバリア(障壁)があります。
府中街道以東の北側(西恋ヶ窪・東恋ヶ窪等)にお住まいの方は、府中街道(南北通行)のアップダウンが激しいうえに、武蔵野線ガード下も含め、両サイド(東西通行)のアップダウンも数多く存在します。
府中街道以東の南側(泉町・西元町・南町等)にお住まいの方は、府中街道を横断したのち、下りながら武蔵野線のガード下の狭い歩道を通行しなければなりません。そしてその後、クランクを上りながら改札口まで行くことになります。加えて東側から改札口までの距離についても考えなければなりません。
歩くことに自信のある方であればバリア(障壁)にはならないかもしれませんが、足の不自由な方や車いすの方、ベビーカーで通行する方にとっては大きなバリア(障壁)になっています。
●エリアには障害者センターやいずみプラザ、都立施設等
その点で、強調しなければならないのは府中街道以東の南側エリアには障がい者や高齢者、子ども達が集う施設が集中しているということです。
国分寺市の障がい者就労支援センターや地域活動支援センター、相談支援センターが入る「障害者センター」が設置されています。
その隣には高齢者相談室や基幹型の地域包括支援センター、介護老人保健施設に加え、子ども連れの方々が日々訪れるいずみ保健センターを併設した「いずみプラザ」が設置されています。
すなわち、足の不自由な方や、車いす利用の方、子ども連れでベビーカーを押して通行される方が多いエリアになっているのです。(※下記地図参照)
また、これらの施設以外にも、都立武蔵国分寺公園や史跡武蔵国分寺跡があることに加え、都立多摩図書館や都立公文書館も整備される等、市内外から多数の利用者が訪れる市内随一の憩いのエリアとも言えます。
●東口開設に向けてオープンな協議が出来る仕組みを
そこで府中街道の東側に「西国分寺駅の東口改札口」を開設することが、バリアフリーの最大の焦点になっているのですが、現在の状況は完全に暗礁に乗り上げてしまっていると言えます。
国分寺市は「第4次長期総合計画」(前長期計画)の中で「西国分寺駅東口開設及び南北自由通路整備」を明記し、その可能性を探ってきました。(※下記資料参照)
市議会にも、市民の多数の署名とともに「西国分寺駅東口開設を求める陳情」「西国分寺駅東口恋ヶ窪側乗降口の開設を求める陳情」が提出され、議論されてきましたし、現在も審査中です。
にもかかわらず、一向に話が進みません。それはなぜでしょうか。
これまでの市の答弁によると「JR東日本旅客鉄道(以下:JR)が、西国分寺駅は『請願駅』だと言って、費用負担はすべて国分寺市」だと主張しているところにあると言えます。
しかし、これは市とJRとの交渉事の為、交渉記録が明らかになっていないので、よくわからないところも正直なところです。
私は、この「市とJRの交渉」だけしか行われていないところに、前進しない問題が絡んでいると考えています。
すなわち、この「市とJRとの交渉」だけに留まらず、この話し合いの協議の場を市民の前でオープンに行うことが前進させる道だと訴えているのです。
(つづく)
※下記資料は「第4次長期総合計画」より抜粋
※過去の関連する「ここ幸!」記事は↓コチラ
私「西国分寺駅の東口開設や、恋ヶ窪駅の東口開設に向けて、バリアフリー基本構想を策定してはどうか。基本構想は、駅を中心に面的なバリアフリーを進めることが目的で、策定協議会の場では国交省や東京都、JR、西武鉄道などとオフィシャルに協議出来る」と質問。
— 幸野おさむ (@osamukono0901) 2018年3月15日
市「手法の一つとして検討する」☝🏻 pic.twitter.com/dF8sJjQMM2