【西国分寺駅の東口開設に向けて、バリアフリー基本構想の策定を②】基本構想は「駅」を中心に面的・一体的にバリアフリー化を図る制度。当事者の参画による「策定協議会」も特徴で、オフィシャル協議にうってつけの仕組み。
前号①では、「市とJRとの交渉」だけでは、何が課題になっているのかよくわからないので、話し合い・協議を市民の前でオープンに行うことが前進させる道だと指摘しましたが、そのためにはその「話し合い・協議の場」をつくる枠組みが必要になってきます。
そこで私は、主題にもあるように「『バリアフリー基本構想』を策定することが、この局面を打開する一手になるのではないか」と市議会・予算特別委員会で提起しました。
●バリアフリー基本構想は法的な枠組み
「バリアフリー基本構想」は「旅客施設、官公庁施設等を含み、それらの相互施設間の移動が通常徒歩で行われる地区等において、公共交通機関、建築物、道路等のバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進するために、市町村が作成する構想のこと」で、バリアフリー法第25条に基づく法的な制度です。(※下記資料参照)
そして「バリアフリー基本構想制度の狙い」として①「個々の施設等のバリアフリー化だけではなく、面的・一体的なバリアフリー化を図る」②「新設・新築の施設だけではなく、既存の施設等のバリアフリー化を図る」に加えて、③「住民等の参加の促進を図る」としています。
※下記資料は国土交通省資料「バリアフリー基本構想制度概要」より抜粋
●「西国分寺駅と恋ヶ窪駅の東口開設」と「周辺エリアのバリアフリー化」の為に
すなわち、「西国分寺駅周辺」を「バリアフリー重点整備地区」に設定する「バリアフリー基本構想」を策定すれば、「西国分寺駅」と「障害者センター」や「いずみプラザ」「都立多摩図書館」等の公共施設を結ぶ動線の「面的・一体的なバリアフリー化」を図ることになるのです。
そして「バリアフリー基本構想」は、基本構想を策定・検討する段階から「当事者等の参画による協議会等を活用した意見交換を行うことで、高齢者、障害者等の住民等の意見を反映させることが出来る」としています。
これらのことを踏まえると、正に現在の国分寺市が抱える「西国分寺駅と恋ヶ窪駅の東口開設」と「周辺エリアのバリアフリー化」の課題を解決するためにある制度と言っても過言ではないのです。
●バリアフリー基本構想は市の計画にも明記されている取り組み
私はこれまでも「バリアフリー基本構想の策定」を公約に掲げ、市議会でも提案を続けてまいりました。
その結果、市の「地域福祉計画・実施計画」や「障害者計画・実施計画」において、地域の限定はありませんが「バリアフリー基本構想策定に向けて検討する」と掲げられ、2017年度には「基本調査の実施」をする予定となっていました。(※下記資料参照)
ところが、3月の市議会・予算特別委員会で、現状について質問すると「現在まだ行われていない」と答弁し、何ら手がついていない状況であることが明らかになりました。
今こそ、国分寺市のまちづくりの課題を解決するための「重要な制度」であることを強調したいと思います。
つづく
※下記資料は市議会資料「バリアフリー基本構想策定に向けた基本調査の内容と今後のスケジュールについて(2017年度・予算特別委員会資料)」より
私「西国分寺駅の東口開設や、恋ヶ窪駅の東口開設に向けて、バリアフリー基本構想を策定してはどうか。基本構想は、駅を中心に面的なバリアフリーを進めることが目的で、策定協議会の場では国交省や東京都、JR、西武鉄道などとオフィシャルに協議出来る」と質問。
— 幸野おさむ (@osamukono0901) 2018年3月15日
市「手法の一つとして検討する」☝🏻 pic.twitter.com/dF8sJjQMM2