本シリーズの最後に、国分寺市独自の問題として、過去をきちんと振り返らなければならない問題について記しておきたいと思います。
●「偽りの赤字」で値上げを続けてきた国分寺市
過去2012~2014年度(平成24~26年度)迄の3年間、国分寺市は「国民健康保険特別会計が『赤字』だから」という理由で、連続して値上げを行ってきました。
この「赤字」については、前号までに述べてきた国が一方的に定義した「赤字」とは違い、国民健康保険特別会計全体における歳入と歳出の差額である一般的な「赤字」を理由としたものでした。
しかし、市議会で追及を重ねる中で、その値上げの理由とされてきた「赤字」は、国分寺市が作為的に行っていた会計操作(2009~2013年度)によって作り出されていた「偽りの赤字」だったことを明らかにしたのです。
つまり国分寺市には「法に反する国民健康保険特別会計の会計操作を行った」という忘れてはならない過去が存在しているのです。
●「赤字の原因」を、加入者の責任に転嫁
2013年度当時、国分寺市は「累積7億円」の「赤字」の原因として「医療費が増えていることや、市民の所得が減少していることから赤字になっている」と、あたかも「加入者に責任」があるかのように、「加入者が原因」で「赤字」が生まれているかのように主張して「国民健康保険税の値上げ」を正当化してきました。(※下記資料参照)
※下記資料は幸野作成資料「国民健康保険特別会計の赤字額推移」より
●「赤字の原因」は市が行っていた「補助金の水増し計上」だったことを明らかに
しかし、当時の市議会における質疑や資料請求を通じて、その赤字を作り出していた原因は、国分寺市自らが行っていた国からの「補助金(国庫負担金)水増し計上」であったことを明らかにします。
そのからくりは?・・というと、
➀市が国からの「補助金(国庫負担金)」予算計上額を、2009~2013年度の5年間にわたり、「水増し計上」し続けます。(※下記資料参照)
➁予算段階で「補助金額」が「水増し計上」されていますので、決算段階では「補助金額」は予算に対して、少ない額しか歳入されません。それが直接「赤字の原因」になります。
そしてそこで作り出された③「赤字」を、あたかも「加入者に原因」があるかのように主張して「国民健康保険税を値上げ」していたのです。
※下記資料は幸野作成資料「国庫負担金の予算額と決算額の差額」より
国からの「補助金額」は、予算計上時には国から一定示されておりますので、まさかその「示された金額よりも水増しして計上している」などということは夢にも思っていませんでした。
結果、2012年度までは誰も気づかずに見過ごしてしまうことになるのですが、2013年度に私が「市議会・厚生委員会」に所属し、この「赤字」に疑念を抱いた所から問題が発覚します。
※過去の関連する「ここ幸!」記事は↓コチラ