国分寺市の今後の人口推計=「国分寺市人口ビジョン:以下『人口ビジョン』」の誤算については、こだわって指摘を続けています。
なぜなら「人口ビジョン」は、国分寺市における全政策の大前提になっており、その誤算は、政策全体の大きな誤りとして、市民への負担に直結することが明確になっているからです。
●全国的には人口減少社会になっていることは事実
全国的にはこれまで増加を続けてきた人口が、減少局面に入ったことで、ことさら「人口減少社会」が強調されています。
そしてそのことが、全国的な政策の大前提となって、物事が論じられるようになっています。
これは全国的な統計として、事実が明らかになっておりますので、少し危機感をあおり過ぎな面があるやに見受けられますが、全国的な政策を論じるという意味においては、大事なことだと思います。
●国分寺市の人口は「減少」どころか「増加」の一途を辿っている
しかし、これまでも明らかにしてきたように、全国の人口動態と、国分寺市の人口動態は、明らかに違う動きを示しています。(※下記資料参照)
もう一つ加えると、東京都の人口動態についても、全国の人口動態と、違う動きを示しており、「東京一極集中」と言われるように、東京に人口が集中している事実があります。
国分寺市の人口動態は、この東京都の人口動態とリンクした動きを示しており、「人口減少社会」が到来するどころか、逆に「増加の一途」を辿っているのです。
※下記資料は幸野作成資料「人口の推移比較〈国勢調査より〉(国分寺市・東京都・全国)」より
●人口ビジョンと実人口数のかい離はすでに3000人以上
しかし国分寺市の現行「人口ビジョン」は、「人口増加」を推計するのではなく、「人口減少」を前提とした推計になっており、私は問題点を指摘し続けきました。
今回の6月議会・一般質問では、現行の「人口ビジョン」に加え、過去の「人口推計」と「実人口数」を重ねたグラフを作成し、パネル化して臨みました。(※下記資料参照)
※下記資料は市議会資料「『人口と年少人口(0〜14歳)の推移』及び『過去の人口推計の誤算』」より
2015年に策定された現行「人口ビジョン」では、人口は2020年まで微増し続け「119906人」に達した後、減少局面に入るという「人口減少」を前提とした推計になっています。
しかし「実人口数」については、今年2018年5月1日現在で「122842人」になっており、「人口ビジョン」と「実人口数」とのかい離は、現時点ですでに「3000人以上」の開きが生じてしまっているのです。
現在のマンション建設や宅地開発を踏まえた国分寺市の状況を考えると、2020年に向けて更にかい離が拡大することも懸念されます。
この点だけをとっても、「人口ビジョン」の見直しは早急に実施しなければならない課題であると言えると思います。
(つづく)