私が一般質問で使用したパネルでは「人口ビジョン・人口推計」と実人口数とのかい離は、「年少人口」の方が、より「かい離率」が大きくなっています。(※下記資料下段参照)
※下記資料は市議会資料「『人口と年少人口(0〜14歳)の推移』及び『過去の人口推計の誤算』」より(再掲)
●「人口ビジョン」は「少子化」前提の人口推計
これまで「市」が策定してきた「人口ビジョン・人口推計」は「少子化」を印象づける方向になっており、その結果として、子育て施設や学校施設の整備が立ち遅れてしまっているのです。
その為、第九小学校や第十小学校の教室棟増築や、第七小学校の学童保育所増築など、例え論戦によって一定の施設を整備するところまで到達したとしても、全て「平屋建て」という極めて不十分な整備に留まってしまっているのです。
●教育委員会の小学校・児童数推計は「児童数増加」推計
一方で、「教育委員会」が毎年推計している「小学校の児童数推計」では、今後の児童数は増加していく傾向になっています。(※下記資料参照)
※下記資料は市議会資料「小・中学校 児童・生徒数及び学級数の推移」より幸野作成グラフ「児童数・学級数推計(小学生)」
???これは一体どういう事でしょうか???
つまり、「国分寺市」と「国分寺市教育委員会」の「年少人口の推計」は全く逆の結果になってしまっているのです。
●「開発要因」を含めていない「人口ビジョン」
その理由は、「市」が策定した「人口ビジョン」が、国分寺駅北口再開発や日立中央研究所のマンション開発などの「開発要因」の推計を「全く」含めていないところにあります。
一方で「教育委員会」の「児童・生徒数推計」では上記「開発要因」を含めて推計しているので、現実に近い数字が出てくるのです。
何の事はありません。「教育委員会」の推計は国分寺市で起きている現実から出発した計算をしているに過ぎないのです。
しかし、「市」の大本の「人口ビジョン」は国分寺市で起きている現実を顧みずに計算された人口推計を用いているのです。
これでは国分寺市の子ども達や保護者の皆さんにとって、納得できる政策を打ち出せるはずがないと思います。
●「人口ビジョン」の見直しは市政を改革する上で絶対に不可欠
・・ということから、私は6月議会・一般質問において、
幸野「早急に人口ビジョンを見直し、現在の実人口数に合わせた推計に正してほしい。併せて現在行われている政策・計画そのものも同時に見直していただきたい」と質問。
政策部長「これまでも(幸野)議員から度々指摘を受けてきた。人口ビジョンの作成時点においては適正な推計方法によって正しい判断で推計してきた。しかし急速な宅地開発、大型マンションの建設など、社会情勢の変化に伴う様々な要因によって、現在の人口とかい離しているのは事実。しかるべき時期にしっかりとした人口推計を検討する必要がある」と答弁しました。
幸野「しかるべき時期はすでに訪れている。市長は『人口減少社会』や『少子化』を強調しているが、国分寺市には当てはまっていないという事を強調しておく」としました。
ここで改めて、強調しておきますが、この「人口ビジョンの見直し」については、国分寺市政の政策変更を迫る上で、絶対に不可欠なテーマです。
すでに矛盾があちこちに生じている現状においては、悠長に対応している場合ではありません。「しかるべき時にやる」という及び腰ではなく、早急に見直すことを強く求めていきます。
と同時に、「人口ビジョン」を見直すまでの間についても、市政の基本軸として「人口増加」に対応した政策構築を据えるよう求めていきます。
地方自治体である国分寺市が、目指すべき本来の、当たり前の政治「国分寺市で起きている事実や現実から出発した市政」を実現させるために。
(おわり)
【人口ビジョン(推計)は実人口と大きくかい離しており、見直しは急務!誤算続きで、政策全体が問われているシリーズは終了です】