過去に何度も記事にしてきた「国分寺駅北口再開発事業」
すでに市民投票が実施された「タウンネーミング」に続き、10月1日号の市報で「新ホールのネーミングライツ」の募集記事が掲載され、いよいよ佳境に入ってきました。
約2年の工事をかけ,ついに再開発ビルが最上階まで建ちあがりました。
— 駅周辺整備課 (@koku_eki) 2017年9月22日
写真右側の西街区ビルは地上36階(約135m)で多摩地区第2位の高さ,写真左側の東街区ビルは地上35階(約125m)で多摩地区第4位の高さとなります。(平成29年9月20日現在) #国分寺 pic.twitter.com/wXANmei80K
30年来にわたって、市民の税金を投入し続け、国分寺市の財政を悪化させてきた本事業について、私たちは、基本的には反対し、規模の縮小を求めて見直しを主張してきました。
しかし、ここまで事業が進行している以上、今後については「このまま何事もなく竣工してくれれば・・」というのが本音のところです。
そんな中、再開発ビル竣工後の市の公共施設の利活用について、当初の計画内容が次々に変更される等・・、不穏な状況に陥りつつもあります。
この間、市民参加も踏まえて議論が積み重ねられてきた「西街区ビル5階・公益フロア整備事業」について、市民にとって有効に使われる施設になるのか???・・・クエスチョンマークが点滅しているのです。
●国分寺駅北口再開発・西街区ビル5階は市の公共施設に
「西街区ビル5階・公益フロア整備事業」については、2年前(平成27年6月)に「国分寺駅北口再開発ビル公益フロア整備・活用基本方針」を策定し、昨年(平成28年7月)には「国分寺駅北口再開発ビル公益フロア基本計画」(以下:「基本計画」)を策定し、これらに基づいて検討が進められてきました。
「基本計画」では、もともとフロアに移設する予定だった①「Ⅼホール」の代替施設②「国分寺駅北口サービスコーナー」の代替施設③「本多図書館駅前分館」の代替施設・・に加え、④国分寺市の「魅力発信コーナー」や、民間活用スペースとして⑤「カフェスペース260㎡」や、⑥「学びの交流スペース約60㎡」(大学による学びのサテライトスペース)の配置を計画していました。
※下記資料は「国分寺駅北口再開発ビル公益フロア基本計画」より抜粋(赤字・赤線は幸野が加筆)(クリックすると拡大)
ところが、この間のやり取りで明らかになったのは、市は今・・・①「新ホール」②「市民課サービスコーナー」はそのまま移設し、④「魅力発信コーナー」も新設しますが、③「本多図書館駅前分館」の代替施設については断念して「貸出・返却の窓口」だけに縮小、⑤「カフェスペース260㎡」についても縮小、半分は「ギャラリースペース」に変更、⑥「学びの交流スペース約60㎡」(大学による学びのサテライトスペース)は大学からの反応が鈍く、貸し部屋「セミナールーム」に変更する・・・としているのです。
すなわち、「基本計画」の配置図は絵に描いた餅状態になりつつあるのです。
●少しでも市民に恩恵があるフロアへ「子育て包括支援センター」の配置を!
このフロアは、以前Twitterで紹介しましたが、1㎡あたり100万円以上もの税金で整備される超高額なフロアです。
私はこれまで、本フロアの有効活用提案として「保育所」の配置を求めてきましたが、風営法の関係で難しい状況になっていました。
・・であるならば、ということで・・・市の最上位計画である「国分寺市総合ビジョン・実行計画」に整備計画が位置付けられている「子育て包括支援センター」の配置であれば、「市民にとって有効に活用されるのでは・・」と考えたのです。
9月議会で、私は「莫大な市民の税金が使われているのに、このままでは市民にとって何の恩恵もないフロアになってしまう。府中駅前の「子ども家庭支援センター『たっち』」のように「子育て包括支援センター」を配置すべき」と求めましたが、市は「『基本方針』『基本計画』に基づいて進めているので困難だ」と答弁しました。
・・と、市は言うものの、すでに「『基本方針』『基本計画』に基づいて進められなくなっている」のは前述したとおりなんですけどね・・・。
来年3月にビルは竣工し、4月からオープンする予定です。
多額に税金をつぎ込んできた市民にとって、少しでも恩恵のあるフロアにすることが出来るか・・市の対応が問われています。