前号①では学童保育所における「狭あい状況の改善」や「4年生以上の受け入れ」について、国分寺市の対応が遅すぎることについて記事にしました。
今号では、国分寺市が井澤市長をはじめ、熱意を見せていた時期の話しについて記しておきたいと思います。
●井澤市長、条例制定時の「初心」は何処へ?
2014年9月、市議会では、子ども・子育て支援新制度が開始されることに伴い、「国分寺市放課後児童健全育成事業(学童保育所)の設備及び運営の基準に関する条例」の制定に向けて議論されていました。
※「国分寺市放課後児童健全育成事業(学童保育所)の設備及び運営の基準に関する条例」は前号①参照
2014年9月11日の市議会・文教子ども委員会で、委員から「5年間で最低基準を達成し、狭あい状況を改善することについて」問われた井澤市長は・・
井澤市長「この問題は本当に頭の痛い問題です。国分寺市は御存じのように今は希望者は全員入所ということにしておりますので、先ほど担当から話がありましたように実際に定員をオーバーしているところがあるという状況で、これを早急に解消していかなければいけないと思っています。ただ実態とすると施設の問題、それからそれに伴って支援員の問題等がございます。これをどういう形でこれから充実していくかということについて、今の現状から5年間という縛りがありますので、計画的にやっていけるようにこれから大至急検討を重ねていきたいと思っております」と答弁していたのです。
・・・当時から4年、月日が経過いたしました。
あの「早急に解消するために、大至急検討を重ねていきたい」という言葉は今、完全に宙に・・浮いてしまっています。
条例制定時における井澤市長の「初心」はいずこ・・・。
※下記資料は「2014年9月11日市議会・文教子ども委員会議事録」を取り上げた「2015年12月議会・幸野一般質問議事録」より抜粋
●私自身、2013年12月〜市議会で追求中
この間、市では、保育園の待機児童対策として認可保育園を数多く整備してきました。
一方で、保育園を整備することに伴い、学童保育所に入所する児童も増加する為、学童保育所の整備も同時に求められていました。
この課題について、私自身として初めて取り上げたのは2013年の12月議会・補正予算特別委員会です。
幸野「平成22年(2010年)につくられた『児童館・学童保育所の施設整備計画』が想定していた以上に登録児童の増加が起きている。施設整備計画そのものをきちんと見直すべき」と求めました。そしてその時の答弁が、
子育て支援課長「子育て支援新制度のニーズ調査の中で、未就学児のお子さんをお持ちの保護者の方、小学生の保護者の方に対して、調査を行っている。その中で、 学童保育所に関する設問を設け、どれだけのニーズがあるのかという事を調査している。それが最も現在のニーズの状況を反映したものとなるものになる。したがって、そこの結果を見据えながら、この対応については、考えていく」というものでした。
そして2014年9月に「学童保育所関連の条例」が制定され、「ニーズ調査」の結果をもとに2015年3月に「子ども・子育て支援事業計画」が策定されたのです。
ところが・・・その後、市議会定例会ごとに「学童保育所の整備」を求め続けてきましたが、残念ながら、この「子ども・子育て支援事業計画」に掲げた「確保目標」は達成されるどころか、逆に目標と実績値の差がかい離し、狭あい状況の悪化に陥ってしまっているのです。(※下記資料参照)
※下記資料は「子ども・子育て支援事業計画」より幸野が作成したグラフ