国分寺市の【小学校・教室不足問題】では、「第九小学校」と「第二小学校」の具体的な記事を書きましたが、今号では「第十小学校」について書きたいと思います。
昨年11月4日の市議会・文教子ども委員会で明らかになった「第九小学校」の教室不足問題・・その議論の過程で「第十小学校」についても、以前から教室が不足していた事実が明らかになりました。
11月4日の市議会・文教子ども委員会で、徹底して議論した結果、12月議会の本会議で市(教育部長)は「市長から『教育環境整備に万全を期すように』と指示を受けている。(教室が不足している)第九小学校と第十小学校の(教室を)増築していきたい」と答弁し、「第九小学校」とともに「第十小学校」の「教室増築」が、表明されました。
その12月議会では「第九小学校」の設計補正予算が提案されておりましたので、「第九小学校」を中心に議論が行われ、「第十小学校」については、設計予算が提案された今年の3月議会を中心に議論しました。
※写真は第十小学校の校舎及びすでに一度増築された「特別教室棟」
●第十小学校の教室不足には、PTAより5年も前から要望書が提出
この間、私が請求した資料「(略)過去の市立小学校の教室数」(※下記資料参照)によると、「第十小学校」については、2014年度(平成26年度)と、2015年度(平成27年度)に、少人数教室やランチルームなどで活用している「その他教室」が「0」になっており、その間の少人数教室は「家庭科室」などを活用して実施していたことが明らかになっています。
こうした状況に対して、十小PTAは2012年度(平成24年度)から、毎年のように「教室の増設」を求める要望書を提出していました。
ところが、これらの事実が市議会・文教子ども委員会に報告されることはなく、「第九小学校」の「教室不足」が議論された際に、「実は第十小学校も・・」ということが報告されたことにより、問題が一気に顕在化した、というのが実情です。
※下記資料は市議会資料「過去4年間の市立小学校の教室数」より抜粋(赤線は幸野が加筆)(再掲)※クリックすると拡大します
●平屋建ての「増築棟」の隣に、またもや平屋建ての「増築棟」
問題が顕在化し、私たちが市議会で厳しく追及した結果、前述したように、12月議会で「第九小学校」とともに「第十小学校」についても教室の増築が表明されたのです。
そして、本年2月24日の市議会・文教子ども委員会では、「第十小学校」の概要について説明が行われました。その概要を紹介すると・・・
「第十小学校」の増築棟については、現校舎の西側に設置された「特別教室棟」の、さらに西側に設置を計画しているようです。
しかし、この「特別教室棟」ですが、実は「第十小学校」については、以前も「教室不足」に陥ったことがあり、すでに「平屋建て」「2教室」の「教室棟」を増築しています。それがこの「特別教室棟」なのです。
そして今、その増築した「特別教室棟」の1教室である「少人数教室」を「普通教室」に転用せざるを得ない事態が発生しているのです。
それで、今回さらに増築しなければなっているのですが、その増築される建物の規模は・・・またもや「平屋建て」の「2教室」だというのです。(2018年8月下旬(平成30年2学期)より供用が開始される予定)
ところが、この教室が供用開始される2018年度には「普通教室」が1教室不足するので、その為の活用と、情緒障害等を抱える児童のための巡回型の「特別支援教室」に活用されることが想定されており、その時点で増築棟含めすべての教室が「フル活用」という状況になってしまいます。
平屋建ての「増築棟」を建設した隣に、またもや平屋建ての「増築棟」を建設・・そのとたんに「フル活用」・・・という状況で、本当にいいのでしょうか?
第九小学校や第二小学校の記事を書いた際にも指摘しているように、「学童保育所」や「放課後子どもプラン」などへの活用は、必要ないのでしょうか?
私は「なぜいつも平屋建てなのか。また数年後に足りなくなるのではないか。しかしその時にはもう造る場所がなく、建て替えなきゃいけなくなるのではないか。その場しのぎの対応では、結果的にさらにお金がかかることになるし、子ども達にも迷惑をかけることになる。2階建てや3階建ても検討すべきだ」と厳しく批判しました。
市の対応は、この点でも理解できません。
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