●学区域の見直しは小手先の対応で、教室不足の解消にはならない
10月30日の市議会・文教子ども委員会では、担当課長より教室不足への対応として「学区域の見直しを検討していく」ことも表明されました。(※下記資料参照)
私は「学区域の見直しを否定するものではないが、根本的な解決にはつながらない」と指摘しました。
※下記資料は市資料「国分寺市立小学校学区域」より
その理由は、今、国分寺市の多くの学校で児童数・教室数が増加する中で、現時点において「余裕教室(空き教室)」が存在する学校はありません。
「その他の教室」というくくりで「多目的教室」や「ランチルーム」「通級学級」が存在する学校はありますが、これらの教室を無くしてしまうことは、子ども達にとって大きな損失です。
しかし、現状「その他の教室」は「普通教室への転用」として多くの学校で消滅しているというのが実態です。
また「児童数の増加」だけでなく、障がい児等を受け入れる「特別支援学級・教室」の増加・拡充や、小学校1・2年生と中学校1年生で始まっている「少人数学級(35人学級)」の拡大、「放課後子どもプラン」の教室活用など・・・「普通教室」の需要だけでなく、「特別教室」も含めた「全体的な教室」の活用や拡大が求められています。
そのため、例え「学区域を見直し」て、一時的に教室不足が緩和されたとしても、これらの教室需要への対応が求められるため、すぐに行き詰まることが懸念されます。
●「学区域の変更」は児童・生徒・保護者の理解を得ることが不可欠
また「学区域の変更」はその対象になる地域の児童・生徒・保護者の「理解・合意」を得ることが必要で、相当な時間がかかることも予想されます。
以前「第九小学校の教室不足問題」のブログ記事でも書きましたが、国分寺市ではすでに「通学区域の弾力的運用」を無数に実施しており、一定の地域において児童や保護者が学校を選択できる状況になっているのにもかかわらず、現在の各学校の児童数になっているわけです。(※下記資料参照)
そこに教育委員会が上から強引に「指定学区域」を変更する、ということになれば反発が出ることは必至となるでしょう。
※下記資料は市議会資料「国分寺市立学校学区域(選択可能地域)」より
●抜本的な対応は「校庭の拡張」「教室の増設」もしくは・・
このような理由から「学区域の見直し」については検討を否定するものではありませんが、現実的には困難が予測されますし、根本的な解決には繋がりません。
したがって早急に抜本的な解決を図るためには「校庭の拡張」や「教室の増設」が不可欠なのです。
いや、もしかしたら、もしかするとですよ。
・・国分寺市全体の児童数の推移を鑑みれば「学校」そのものを増築することも視野に入れなければならない状況になっているのかもしれません。
ぜひ皆さんのお知恵・ご意見をお寄せ下さい。
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