●500世帯のマンションが出来ても児童数は増加しない?
10月30日の市議会・文教子ども委員会では、市内の小中学校における「今後5年間の児童・生徒数の推移」が資料で報告されました。
その中身で、にわかに信じ難い、ある小学校の予測が示されたため、その「学校」の「児童数推移」に議論が集中しました。
その「学校」とは、東恋ヶ窪1丁目・日立中央研究所敷地内に500世帯のファミリー向けマンションが建設される「第三小学校の児童数推移」です。(※下記資料参照)
当マンションへの入居は、平成30年度途中から開始される予定で、平成31年度の4月に最も多くの入居者が転入してくる見込みです。
当マンションの「指定(学区)校」は「第三小学校」ですが、最も近い学校は「第九小学校」です。しかし、西武国分寺線の踏切部の安全性が担保されないことから「選択可能校」は「第七小学校」になっており、大変距離が離れているため、当マンションの児童が他校に分散される可能性は少ないと思われます。
しかしそれでも市の予測では、「第三小学校」の児童数はほとんど増加せず、クラス・教室数も変化がないという予測になっているのです。
私は「一般的な感覚では理解できない」と指摘しましたが、今後、国分寺市はこのような予測のもとに、対応を検討していく予定です。
※下記資料は市議会資料「児童生徒数等推計について」より抜粋(赤字・赤線は幸野が加筆)
●13年間で「300名」も児童数が増加した実績があるのに?
「第三小学校の児童数推移予測」によると、平成29年に「774名」の児童数が、平成30年度には「787名」、平成31年度には「781名」、平成32年度には「761名」、平成33年度には「750名」、平成34年度には「786名」となっています。
5年間の中で、増加する年もあれば、減少する年の予測もあり、最終的には5年間で「12名の増加」・・・となっています。
これについて担当の学務課長の説明では「新しいマンションの転入者を含んだ推計を行っている。入居後すぐに影響が出るわけではない。約10年前(注)に造られた同規模のマンションの児童が成長したため、増加率が落ち着いてきた。今後そのマンションの児童が減少していくので、相殺されて、増加しない推計になっている」と答弁しました。
私は「近くに保育園も出来ているため、約10年前(注)に造られたマンションの児童がそこまで減少するとは考えにくい」と指摘。
他の委員からも「約10年前(注)に作られたマンションと間取りや世帯数が類似しているので、その実績値を精査する必要がある」「にわかには信じられない」といった声が相次ぎました。
学務課長が「当時の状況が手元にない」と答弁していたので・・・
私は「平成28年の教育総合会議で資料が示されているが、第三小学校の全児童数は、平成13年には509名だったが、平成26年には814名になり300名も増加している。教室数についても平成13年に15教室だったが、24教室になっている年もある。少なくともこれらの実績を踏まえているとは思えない」と指摘しました。(※下記資料参照)
(注):「約10年前に造られたマンション」とは「グランプラド(403世帯・平成16年築)」と「武蔵野レジデンス(235世帯・平成17年築)」のことです。
※下記資料は総合教育会議資料「小学校児童数等の推移」より抜粋(赤字・赤線は幸野が加筆)
確かに「推計値」はあくまでも「推計値」です。
しかし過去の実績値の資料を見ても、「500世帯のファミリー向けマンション」が建設された結果として、「児童数は増加しない」というのは・・・やっぱり「にわかには信じられない」と思わざるを得ないのです。
推計を甘く見積もった結果として、子ども達にしわ寄せがいく事だけは絶対に避けなければなりません。
今後も逐次推移を見守っていきたいと思います。
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