前号では、6月議会・一般質問で取り上げた「人口論」、とりわけ0歳〜14歳の「年少人口」が増えている事によって生じている問題について、市の対応を質した記事を書きました。
今号からは、年少人口の中でも、特に小学校の「児童数が増加」してきていることにより、一部の小学校で「校庭の狭小」が大問題になっていることを記事にしたいと思います。
児童数の増加によって生じている「教室不足」の問題については、極めて不十分ではありますが「平屋建て」での整備が進んでいるという意味で、一部の改善は見られています。
一方で、「校庭狭小」の問題については何ら手が付いていないどころか、過去の「児童数の増加」や、それに伴う「教室棟の増築」「学童保育所の増築」を校庭敷地に設置する事によって、一層校庭が狭くなる状況になっています。
この点については、「教室不足の解消」「学童保育所の増設」とともに並行して進めなければならない重要な課題であると考えています。
●「小学校設置基準(省令)」に基づく「最低基準」に照らして
今回の一般質問では、新たに小学校の「小学校設置基準(省令)」に基づく「必要な最低の基準面積」と、各小学校の「校庭面積」との比較が出来る資料を請求させていただき、それをもとにグラフ化パネル化して臨みました。(※下記資料参照)
※下記資料は市議会資料「『小学校の校庭面積一覧』及び『不足している面積一覧』」(幸野作成提出)より
上記の資料にあるように、「小学校設置基準(省令)」では「小学校を設置するのに必要な施設や設備の最低設置基準」(第1条2項)を定めています。
この中で「校庭面積」の「必要な最低の基準面積」は、「各小学校の児童数×10㎡」が基本で、児童数が「720人」を超えるマンモス校については「7200㎡」を「最低基準」に定めています。
●第三小学校と第四小学校の校庭面積は、最低基準を大きく下回る
これに照らすと、「第四小学校の校庭面積」については「必要な最低の基準面積」より「2,243㎡」も少ない異常事態であることがわかります。
「第三小学校の校庭面積」については「必要な最低の基準面積」より「3250㎡」も少ないことが明らかになったのです。
しかも第三小学校の児童数は「758人」、第四小学校の児童数は「904人」と、両学校とも児童数が「720名」を超過する学校となっており、児童数の密度としては更に「狭小」になっていると言えると思います。
また「小学校設置基準(省令)」では「小学校の設置者は、小学校の編成、施設、設備等がこの省令で定める設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、これらの水準の向上を図ることに努めなければならない」(第1条3項)とあります。
しかし、これまで国分寺市は、このような事実さえも認識しないまま、「校庭」については、何ら手を打たずにここまで来てしまっているのです。
この異常な状況をこのまま放置する訳にはいかないと思い、改めて一般質問で取り上げた次第です。
(つづく)
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